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教室だより

  • 塩瀬の名称について

    2021.01.31

    過日、教室で「塩瀬」の名前の由来が話題になりました。

    塩瀬は、厚地の羽二重で、細いたて糸に太いよこ糸を用いてよこ畝をあらわした織物です。現在では主に半衿や袱紗・名古屋帯などに用いられます。

     

    以前、筆者もその発行に携わった、北村哲郎先生の『日本の織物』(昭和51年発行:源流社)には「塩瀬という名称の由来は残念ながら未詳です」と記されています。及び、寛政2年(1790)刊の『絹布重宝記』によるとこの頃には盛んに製織されていたとあります。

     

    また、『織物体系-標本と其解説-』(昭和5年発行:寶文館)には、当時の白い塩瀬の実物見本生地とともに「経糸は生糸二本乃至三本を引揃へ糊付して用ひ、緯糸は生糸十二本乃至二十本引揃へて平織に織る塩瀬は経糸の密度羽二重より多く緯糸太く緯糸は直線状をなし経糸にて全く包まる。用途は帯地帛紗羽織等、産地は京都市桐生市等、巾は九寸五分のもの又は一尺八寸のものあり。」と記されていますが、名称の由来までは触れられていません。

     

    さらに、石崎忠司著『和服地-実物と解説-』(昭和46年発行:衣生活研究会)には、「塩瀬」と「羽二重塩瀬」の2項目が設けられていますが、残念ながら名称の由来は書かれていません。

     

    最後はネットで検索してみました。

    日本で初めて餡入りの饅頭を作ったされる林浄因(1349年中国から来朝)が初代の「塩瀬総本家」も関わっているかとも思われますが、『きもの館 創美苑』のきもの用語大全によると「塩瀬の名称は、千利休の袱紗所であった塩瀬九郎右衛門の名からつけられました」とあります。

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